2020年6月7日日曜日

創作した自己と嘘と愛

共依存の臨床特徴を新しく3つご紹介しました。

思考障害、完璧主義、他者志向性。

先に取り上げた4つと絡むと、

これまた様々な行動を作り、

対人トラブルが起こります。


恋愛依存症のほうからケースを拝借してご紹介いたしましょう。


印象操作をした自己で(いつものように)気になる相手に接近し、

軽く付き合ってみるつもりが本気になってしまい、

創作した自己を演じ続けなければいけなくなってしまうケース。


この関係を続けたい。

でも維持するためには自分がバレないようにする必要がある。

どうしたらよいか?と、

寝ずに画策してもいい答えが生まれません。


完璧な演出をこの先も続けられるかどうかちょっと心配になり、

創作した自己をやめていっそ本当の自分を出してみようかな?

と、頭をかすめますが上手くタイミングが合いません。


出して嫌われる可能性がないとは言えないし、

嘘がバレるのは大失態になるし、

それは何よりも避けたいことです。


葛藤、憤り、焦燥感、不満、疲労がだんだん募っていきます。


そして、、、もうそれすらも面倒になる日が訪れます。

苛立ちのエネルギーが矛先を変える日。

自分をこんなにも苦しめているのはあなただ。と、

最後は相手のせいにして終えようとする完璧な筋書きが生まれます。


ところがそれすらも上手くいかず修羅場。

相手は自分の思い描いていた行動を取りません。

逃げることもできずに真正面から大破。

全ての計算が狂ってしまいました。


最悪の失態にどちらかが現れます。

A、怒りの猛攻撃パターン

B、意識混濁パターン

悔恨と自己崩壊でどうしてよいかわからず、

しばらくは他人と接点をとるのをやめて、

心の傷が開かないようにするほか手段がみつかりません。

というケースです。


≪このケースにあったもの≫
・不正直
・感情の障害
・支配
・印象操作
・強迫思考
・完璧主義
・混乱


経験した人が学んだ教訓は、

正体を偽り嘘を重ね続けると、

いつかしっぺがえしが来る。


印象操作のために創作した自己によって、

相手も失い、

愛も失い、

自分も失ったケースと言い換えられます。


このケースは青年期の恋愛現場に限っている話ではありません。

中高年層でも多い事例です。

中高年層の場合は若年層よりも、

積もり積もった承認欲求を満たそうとするために、

恋愛を使っている傾向です。


恋愛が上手くいかない = 社会的・性的アイデンティティーの崩壊


この痛手を穴埋めするために、

早急な行動をし、

形だけの婚姻関係と冷え切った中身など、

更なる問題を引き起こしています。

社会的承認に振り回されている状況に注意が必要です。



***

自分を取り戻していこう!

古い価値観を取り払ったら心は軽くなる。

やめるだけで自分らしさに近づきます。

いつもの自分から一歩外に出てみよう。

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