意識が拡散するとは、
ご自身の頭の中で考えを生み出すと言うよりは、
外にある対象物を参考にして同一化することです。
では意識を拡散させないとは、
一体どのようなことなのでしょうか。
理想の対象物のように振る舞ったり、
考えをそのまま真似たりしても、
至らないところが出てきます。
私たちは理想化と失望を経験しながら、
「本当の自分とは!?一体どんななんだ!?」の疑問に、
自分なりの答えを出していきます。
心理学者エリクソンはこの作業を、
他人の影響を受けて振る舞ったりする行動から少しづつ離れ(同一化)、
自分が自分の主人公になっていき、
自分を経験から形づくること(同一性)としてます。
この決定プロセスは非常に大きなエネルギーを必要とします。
最後の決定はすべて自分ですから自己責任を負います。
人のせいに一切できません。
またその形づくったものは経験ごとにさらに研磨されますから、
理想の状態など程遠いいことを身をもって知ります。
この忍耐を要するプロセスの中で、
正真正銘の自分、社会的に役立つ自分、自分の実力など、
等身大の自分を獲得していくのです、
その作業は孤独なものでもあります。
たとえどんなに周りの人がいようとも、
最後はたった一人で失望そのものを肯定・受容し、
経験を糧に前進して立ち上がっていく作業ですから。
このプロセスに耐えきれない人は、
どうしたらいいの!?の連続です。
自己決定を他人に任せたり、
言いなりになったり、
人の評価で納得し理想を維持していると思い込むようになります。
結局はこの作業で、
決定を先送りにして生きてしまうのです。
決定プロセスから逃げ出すと言うことは、
「自分」から逃げ出すことになります。
自分で自分を拠り所とする判断が出来なくなって、
ますます自分がわからなくなっていくという仕組みです。
つまり自力で形づくれてはいない。ということなのです。
きっとやれているはず。
だって周りがイイって言ってくれているもん。
非現実なアイデンティティーを自分だと思い込んでしまいます。
「アイデンティティー拡散」を掴めていただけたでしょうか。
癖から育成されてしまうのですね。
ってことは、
癖を外して自己決定プロセスをどんどんやっていくことで、
アイデンティティー再体制化は叶います(^^ゞ