養育者に、ネガティブな感情を抑圧するように強制された場合、
愛着やパーソナリティの問題が発生する確率が、高くなります。
特に、養育者の性格傾向として、二面性の性格がある場合、
子が複雑な愛着障害になり、二面性を持つ確率も高くなります。
二面性になる原因とは、
養育者の気分の波が激しいのはもっぱらなことです。
ご機嫌が良い時は、子どもをべったり可愛がります。
過保護状態をつくり、モノや笑顔で子どもを釣ります。
気分が悪い時は、無視、拒否、的外れな応答などの、
肉体的暴力や心理的暴力を子どもに向けます。
神経質で、些細なことで不安定になり、子どもを振り回します。
べったりと突き放しの両価性パターンです。
この状態では子どもは、
いつ非難を被るかわからない、危険にさらされている心理状態です。
安全な家庭ではありません。
甘えたいのに甘えられない複雑な心理が問題行動となります。
意外に、富裕層の中にも多いです。
育児雑誌やママ友の目を気にして、競争心が親側にあります。
いち早く自分の子どもを立派にしたいと思っています。
しかし内情は、
早く親が安心したい、育児による不安を捨て去りたい欲求が多く、
子どもに自分の精神安定剤代わりをさせています。親本位。
機能不全家族です。家族本来のシステムは破たんしています。
実は、カウンセリングを受けているご本人の親御さんのことを質問すると、
親御さんも、機能不全家族の中で養育されている場合がほとんどです。
満たされなかった自己愛を、育児の中で反映し、
同じ過ちを繰り返してしまっていたのです。
(つぶやき)
メンタルトリートメントは、過去との和解です。
自分の心のしこりから解き放たれ、
親御さんの心のしこりを理解したとき、本当の終わりがあるように思います。
たとえ親御さんが心のしこりを持っていようとも、
ご本人の心が大人へと成長し、健全なパーソナリティを確立すると、
労わりの愛情、養育への感謝をもって、人生を前進していくようになっていきます。
今までとは違う、親との関わり方を手に入れて、
親御さんより、ちょっと大人な精神の自分を誇らしげにしている姿をよく目にします。
ネガティブな感情としこりから解放されること、
自分らしさを開放することが、人生の心の豊かさなのではないかと思います。
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