2023年6月5日月曜日

共依存の二次的症状①ー2(他責)

 

次に行きます。

支配欲と取引になっていく理論を明かしますね。


支配欲と一緒に働いているのが『他責』です。


自分の献身的な行為(ネガティブな支配欲)に対し、

他者が反論したり、

嫌気がさすような反応をすると、

かならず相手が問題であるという状況に理論づけます。


自分は悪くない(否認)、

悪いのは相手だ(他責)。

過去の言動をよく思い出してください。


では、

なぜそこまでして自己の行為に目を向けず、

否認に至るのでしょうか?

(ここ大事ですよね)


①自己愛の欠如による

過去ずっと大切に扱われない自分が、

大切な存在として扱われるには、

悪いところは一つもあってはならないと心理作用が働いている


②自我理想への固執

等身大の自分の把握より、

本当は、

こうであるはずだ(幻想化した自分)に強く執着しているため。


このふたつは条件反射のように動くので、

自分の非をすぐ外に追い出そうとします。


もうひとつ、忘れてならないもの。

③不健全な軽蔑視による罪悪感や自己卑小が起こる

瞬間的な委縮。

あの人は、これぐらいの献身では気にくわないのだ。

だから敵を味方にするには、

わたしは、もっと相手好みを演じなければならないと思って、

ますます自己犠牲的見返り型献身に身を投じていきます。

それは、

周りが見たらどう見てもおかしいほどの忠実さです。


この対応には続きがあります。

相手のあの行為(環境)があるから、

わたしは本当の気持ちを言えない。

相手がそう望むから、

自分はこうせざるを得ないんだという理論に着地するところ。


嫌われたくないと思う人ほど『言えない』がよく出てきます。

これは換言すると、

『あの状況(他責)がなければ、わたしは言った』と訴えたいところ。

やはり、あくまでも相手が問題に着地してます。


共依存の世界観では、

どうあっても自分は正当であると強調し、

訴えなければならないのですね。


自己犠牲的献身という姿をしたうえで、

それに見合ったものを、

あなたはかならず返してねという内容が含まれています。


一番の敵は、

人間ではなく、

病理そのものです。

自動的に使っている病理を相手取って闘うことが、

本当の価値であり、

トレーニングだとわたしは思っています。




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