次は非行のケースを取り上げます。
月末までかけてます。
現在大人になっている人は、
「怒りの未学習」を念頭に置いて読んでいってください。
怒りやすい、
キレやすい、
イライラしやすい人、
該当することが多いと思います。
その際はメンタルヘルスを考えてください。
これを説明するには、
愛着の問題を先にあげておこうかと思います。
子どもの時分から暴力に訴えやすいタイプと、
最初は従順だったのに、
暴力に訴えるようになったタイプと分かれると思いますので。
反抗をしたくなる条件に先に触れていくほうが、
両者を理解しやすいかなと思います。
子どもの素質の問題だとする傾向にメスを入れたい。
子どもが勝手に反抗を持ち出していると、
思っている人のほうが多いから。
誤解を解いて向き合って欲しいと思っています。
子どもたちの心にあった寂しさ。
触れてくれる人がいない悲しみ。
愛情を与えてもらえない悔しさ。
それが強い訴えの原因になってます。
純真さを守るために覚えた反抗も多いのです。
多少とも愛着障害について知識があるものなら、
愛着の混乱型や懲罰型の傾向には、
養育環境が関わっていることを知ってます。
幼児期にすでにその傾向が出ています。
保育園や幼稚園の先生は、
子どもの行動から、
その傾向が出ているのに気づきます。
養育者を観察すると、
気分変調型がみられたり、
うつ病や躁鬱症状や境界性パーソナリテイ傾向がみられます。
親が病弱であったりすると、
子育てよりも自分の身体のことに気が囚われて、
なかなか愛情を注ぐことが出来なくなります。
そういったことを背景に母子間が悪化し、
愛情不足となっています。
子どもは気分が不安定になり、
不平不満が現れ癇癪を起したり、
天邪鬼や拗ねるなどの行動が目立ち始め、
物をなげたり奪ったりと、
落ち着くことをまるで忘れたようになります。
不適切な養育を受けて育った子に、
よくみられる行為なんですね。
非行や暴力行為といった問題行動の背景に、
乳幼児期に深刻な愛情不足を味わっていることが多いです。
親御さんから子どものご相談を受けたとき、
乳幼児期にまで遡って、
子どもが必要とした欲求に対して、
別のことに気を囚われていたり、
育児に没頭することが出来ず不安ばかりであったり、
病気だったりして、
育児がしにくい印象はありませんでしたかとお訪ねすると、
やはり該当することが多いです。
母乳の吸いつきが悪いとかがあったり、
兄弟が生まれて赤ちゃん返りがひどかったり。
ちょっと大きくなると、
馬が合わないとか気が合わないとかで、
済ませていることが多いんですね。
養育者も甘え損ねで問題を沢山持っていて、
精神的に不安定な中で出産育児をしています。
そうした子どもは、
親の気分の変動を予測する能力が著しく高くなります。
変動しやすい親に対して、
対処法をドンドン開発していきます。
しかしそれでも対処が出来ない時が来る。
青天の霹靂ともヘリケーンとも言える経験。
予測不能な親の行動が心的に有害となり、
その後大人が手を焼く問題行動を、
次から次へとやっていくようになります。
発達障害と勘違いされることもあるため、
つい子どもの問題と片づけがちですが、
お話を広げていくことで別の糸口が見つかることがあります。
続きは明日。
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