退行欲求は、
意識を混乱させ、
人間の成長を阻むものです。
では、
自己の成長を阻んで、一体何を望んでいるのでしょうか?
簡潔にいいます。
保護と甘えの欲求を優先したいのです。
自分に代わって、誰かがやってくれるのを待っている。
解決してくれる。
という感じ。
わたしが苦痛だなと感じることに関しては、
周りが率先して察知してくれて、
口にしなくてもどんどんやってくれる世界を密かに望んでいる。
そんな感じなのです。
○○しておかなくちゃと、
管理能力が非常に高いように見受けるのですが、
じつは、
内面に光を当てて視ると、
表とはまったく違った世界観を持っています。
それが退行欲求の本当の顔です。
その退行欲求が、
のちのち別の『顔』となって放出します。
青年期以降は、
恋愛やパートナーシップで、
なるべく依存できる人を見つけるような行動になります。
結婚して家庭を持ち、
パートナーで欲求が満たされないとなると子どもに依存します。
それでも無理なら意識は外部に向き、
浮気、不倫、結婚離婚の繰り返しとなります。
仕事では、
責任をなるべく取らずにすむように、
すでにある既存の枠組みにただ従うだけになったり、
逆に過剰な優劣や競争意識で、
不満な状況を脱出できるだろうと考えるようになったりします。
何となく自覚症状がある場合は、
秘密にするより正直になるほうがいい。
人の心は、正直になると強くなるから。
誰かと共有すると、
心はもっと強くなります。
黙って抱えていると心は弱くなる。
サロンの卒業生はそのことをよく知っています。
人と分かち合うことで、
本当の自分自身になる機会を持ち、
深部からの立て直しが図れるのだろうと思います。
こうして退行欲求と人生サイクルを見渡すと、
マイペースは人生の秘訣じゃないかと思います。
社会集団心理に慣れ親しみ過ぎ、
個人心理の発達を曖昧にした人は、
ぜひマイペース・自分らしさって何だろうと興味を持ってみてください。