2017年7月27日木曜日

時代の流れと愛着障害の関係①

最近は、県外からはるばる足を運んでくださる方が随分増えました。

ありがとうございます(*^^)v

湘南に居を構えて良かったなと思うのは、

人がとても穏やかでとてもローカルな所。

小旅行と決め込んで、湘南の海と町を満喫してお帰りになる人もいます。

海よありがとう。富士山よありがとう。っといいたい(つぶやき)

暑中見舞い申し上げます。皆様どうぞご自愛ください。



で、本題です。

3代目の風雲児になりたいと、いや「なる」とサロンを訪れてくれる人もいます。

こうしてみると、家族伝搬をいかに詠むかなんだと思います。

温情豊かな環境は、

物質的や経済的な豊かさと、完全にイコール関係とは言い難いと思えてなりません。


今日は、「愛着の問題を抱えざるを得なかった」という視点で。

個人研究で気づいたことです。

サロンでは10代から80代までの方との交流があります。

それと、高齢者福祉事業に従事していた経験を合わせると、

①明治・大正生まれ終戦前と終戦後の人たち、②高度経済成長期を背景の人たち、

③詰め込み教育時代の人たち、④ゆとり教育時代以降の人たち、

に区切ってみると、

ざっと時代の流れと愛着の問題や依存性が分析できるんですね。


①は、現代の物質的な豊かさとは程遠い。あるモノの有難さを大切にする時代。

男尊女卑。結婚も家長系によるものが多い。本人の意思に関係なしあり。

②は、団塊世代。男子は社会で、女子は家庭と分担制がまだ多い時代。女性の社会進出。

③は、男女均等法に変わり、20代前後にバブル全盛期を経験し、現在40代50代ぐらい。

④は、バブル期は知らない。ゆとり教育。週休二日の教育。


①は、家長系制、長男重視などの名残がとても多く、兄弟コンプレックスが多い。

戦争の経験者でもある彼らは、理不尽な我慢を時代に迫られていました。

「歯を食いしばってでも、頑張りなさいっ」て言われて育ったわと、

高齢者福祉施設で話してくれた人もいます。

高齢者となって、ざっと性格が二分している。それは精神性の分野。

「無いものを求めるより、あるものを大事にする、感謝する」人格の成熟した人と、

ずっと幼少期の不満を持ち続け、欲求通りにならない愚痴や不満や不安を、

介護者(子)にずっと言い続ける人とに分かれてます。


愛着の形成が安定型の人は、介護の時代に入っても安定しているように思います。

一方、認知が発症した場合に、顕著に表れるのが、精神不安定と情緒不安定。

今まで抑え込んでいた思考が、だんだんと脆弱化したときに、

内面の情緒不安定が顕現化しているように見える。

家族構成をお訪ねすると、よく聞かれるのは、

「暴君のように昔から振る舞っていた」、

「昔はこんな人ではなかった」、「人が変わったよう」などと、聞かれます。

ですが「本性が出てきただけ」と思える。

愛着の問題と自己愛の問題が、ただ出ているだけ。

それぞれ不安型、回避型、両価・抵抗型、混乱型が、出ているように思うのです。


暴君型は、境界性パーソナリテイ傾向や自己愛性パーソナリテイ傾向。

人が変わったように映る人は、依存性パーソナリテイ傾向や強迫性パーソナリテイ傾向。

愛着の不安定から、帰宅願望や徘徊、感情失禁、盗癖、被害妄想、せん妄行動が現れやすい。

パーソナリティでみると不思議はないです。


①から②以降へとしつけを通して、愛着の問題がそのまま伝搬されている場合があります。

未熟な自己愛や歪んだ自己愛を持ち続けたまま未解決でいると、

介護者である子世帯を随分と振り回しているなぁと、思えてしまう。

介護は大変です。

心理的に追い込まれて、悲惨な事件になることさえある。

ただ、介護するほうもされるほうも、

それぞれの時代の中で受けた愛着の問題が根っこにあるんだと思うことで、

救われることもあるんじゃないかと思って、お伝えします。


②の「長男の嫁が舅姑を面倒みるのが当たり前」スタイルが、

今も根深く残っています。とくに専業主婦組。

夫の援助がない。援助能力が全くないに等しい。

夫のパーソナリティが自己愛性だったりする。家長長男系による贔屓目が裏目に出る。

そこに依存性や強迫性パーソナリテイ傾向のお嫁さんだと、

介護者であるお嫁さんがうつに向かうのはよくあること。

舅姑、夫、子どものお世話係になって、深い心の闇に陥っています。

家族全体が未成熟なのが原因です。これが「機能不全家族化」。

介護の現場を通して、

親も子もパーソナリティの成熟度を問われることになってます。

ピンチを成長のチャンスと捉えられるかどうか。

「受け流す」術。

「同感より共感」術。

「同調より協調」術。

口先だけの行為は暴力であり、虐待に等しい。

完全な分担制は落とし穴になります。

不完全な力量をそれぞれが出し合って、

初めて介護のスタイルが出来上がることが望ましいです。

自分よがりな考え方と、未熟な自己愛、未成熟なパーソナリティを、

介護の時に思い知ることがあります。

人格の成熟は、未熟な自己愛を手放すことと引き換えです。

心の片隅に入れておいてほしいと思います。

心の理解をすることは、自分の精神年齢が一段上がり、成熟することとイコールです。

「赦し合うこと」を心がけて、自分も他人も救ってあげる時間を、

ちょこちょこ作ってくださいね。

鬱憤は、溜めないことが鍵だと思います。

高齢者センターや各市町村の介護保険課などの相談窓口に出向いて、

他者を交えて介護計画を作っていくことも大事です。

労力と経済力の両面で、

家族みんなが協力し合える安定型のパーソナリティになれるといいですね。




明日は②へ続きます。




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