依存度の高い人、
自分の世界を壊されたくない人、
理想の世界を壊されたくない人、
承認願望が強い人のほうが心が激しく揺れ、パワーゲームに浸かりやすいです。
願望を持ってるご本人が苦しい立場に追い込まれます。
【実例】
『僕は怒りたくないんですッ! 何とかなりませんかね。』
と、力説。
サロンでは、この問題に分析とコーチングを重ねました。
この男性は、
周りの女性が怒らせていると思ってます。
第三者の目線が入り込むことで、
この男性はあることに気づきます。
感覚器官を通して入ってくる情報を、
自分よがりに区分して、
独自の世界観を構築しているのに気づいていきます。
男性は、
自分のパートナーになった女性は、
こうあるべきだと勝手に思い込んでいて、
事あるごとにそれと女性を比べては、
女性が自分を怒らせていると錯覚してました。
事あるごとに『怒る』を選択するのが正しいと、
自分が判断を下しているのに気づきます。
怒るを発動しているのは自分自身。
怒りたくなければ、責任をとるのは自分だと気づきます。
愕然、茫然、フリーズは無理もありません。
でもこれが、独自の世界観が破れ真実が見えた瞬間です。
自分の力で自分の心の持ち方に挑み、
自分の心の中身を変えていき、
この問題を解消しました。
感情抑制は、
ご自身の認識作用の特徴を見破ってハンドリングすることが大事です。
人間の脳は、
自我によって、
先に『こうであるべきだ』と構築している世界観があって、
そこから外界を見ては情報をとり、また組み立てます。
想像を繰り返したものを、間違いのない世界観だと思い込みます。
軋轢が生じるたびに感情が揺れているだけなのです。
いい例があります。
虫が突然目の前に飛んできたときにとる態度の違いです。
大声を張り上げる怖がる人、多少怖がる人、淡々としてる人、
逆に、
軽く喜ぶ人、感極まってすごく喜ぶ人、眼中に入らず気づかない人、
さまざまです。
自分で一番これがふさわしいと決断して行為に及びます。
この男性のケースのような心理作用と精神構造は、
誰しもに該当することです。
実例に話を戻しますが、
歪んだ認知を信じ込み、
怒りの発露を繰り返していたため『怒り依存症』にまでなってました。
仕事場ではいい人を装う反動で、
持ち帰った感情を、
家の中のパートナーに対して発露し、暴走してました。
そんな事情ですから結婚離婚の繰り返しもしてました。
対人依存症と怒り依存症の事実と向き合って、
今はひとり自制する道を選びました。
親しんでいた付き合いも丸ごと変えてしまいました。
人が変わったようだと他人に映るのは自然なこと。
だって、
男性が長く浸かっていた心の世界観が、
着実に塗り替えられているのですから。
行為そのものも、それにふさわしいものを選びとるからです。
自分の弱さと向き合って育てることで、
今、愛の世界で生きています。
この男性が言い残してくれた言葉は、
『もし、自分を引きずる落とすものがあるとすれば、それは自分の自我ですね』
です。
感情発露は、あくまでも自分の心の中から選んで行為に及んでます。
愛の世界は、
自己に責任をおく行為と自制で成り立っていくものです。