2018年11月28日水曜日

自己解体を防ぐための突発的別離を選ばない




性的欲求と恋愛。

境界性を語るうえで重要な題材です。


この問題が上手く対処出来ていないままだと、

大人になってからの恋愛がとても偏愛になりやすいのです。



個人差はありますが、

だいたい思春期ごろから本格的に異性を意識しはじめます。

内なる性エネルギーに関して自ら自重しなければなりません。


異性を過剰に意識した行動や、

特定の人に対する恋情を、

うまく処理し自己表現へと繋げる必要が出てきます。


そこにはいままでとは比べ物にならない緊張感や興奮が存在し、

同時に自己解体の不安が生まれ葛藤が心に生じます。

多くの場合、

この緊張感を防ぐために、

対象物体を遠ざける行為に出ます。

(これ一番簡単です)


しかし、

子どもから大人への過渡期では、

ずっと避けているわけにもいきません。

なぜなら周りの環境が気になり、一種の競争心があるからです。


いつまでも子どものままで居たいという思いと、

早く大人になりたいという思いとが激しく交差しながら、

恋愛しなくっちゃ・恋人持たなくっちゃ願望が起こってしまうんですね。


どっちを選んでも、

前者は奥手や子どもっぽいで片づけられ、

後者は思い上がりから足元を掬われてます。


青春期は性への強い関心と競争心で、

急激な異性関係への世界へと足を踏み入れて、

大混乱や波乱を呼んでしまう時期でもあります。

黒幕には「ちから」「優位性」が絡んでいるんですね。


これで性アイデンティティーの獲得に失敗をするんです。

セックスの未熟さ。選択ミス。

ならびに、

理想の自我像の解体。

いわゆる誇大自己の崩壊です。

異性交流をした場合でも、

一方的な自己満足が優先になりがちで、

相手一つ満足させることも出来ない。

また異性交流が全く出来ない場合でも、

恋愛妄想と恐怖症状が交錯します。

傷つけ合いのような状態とイタイ結果を作ってしまうのですね。


後々の異性交流は、

コンプレックスとの闘いのような状態になっていきます。


境界性パーソナリティ障害の発症は、

過去の異性交流関係もかなり影響しています。


愛情希求への強い執着や、

理由なき自己否定感は、

性アイデンティティーの獲得の失敗が背景にあることが珍しくありません。


抑うつ感、焦燥感、被害念慮、虚無感。

一方で刺激と快楽と優位を常に求める状態へ。

そのような感覚が常に存在しているために、

ちょっとの親交が恋愛妄想に直結して癒着行動に発展してます。


ありがちなケースは、

寂しさを穴埋めするための異性交流。

妙なひ弱さや幼さを醸し出したり、

派手な異性交流を自慢げにしていたり、

やたらとセックスアピールが過ぎたりの状態は、

恋愛妄想の存在と性エネルギーの未熟さを物語っているようなモノです。


愛情を注いでもらいたい、

注目しておいてもらいたい、

自らが支配する側に立って自我を安心させてあげたい。

そんな思いです。


そのためなぜか、「類は友をよぶ」状態でよく引き寄せ合っていきます。

(だからラブアディクションになっちゃうのね)


上記は同棲や結婚をよく繰り返す人たちにもある心理です。

不毛で未熟な恋愛関係を延々と繰り返しやすくなります。



メカニズムを知ってください。

両親に愛されていない劣等感(存在的アイデンティティー問題)、

異性交流が上手く出来ない劣等感(性アイデンティティー問題)、

それらが愛着対象者との出会いで解消できるかもしれないと、

多大な期待と執着が襲ってくるため、

いち早く手に入れておかなければと衝動的な行動に向かうことしばしばです。


また力の誇示の場を失うパートナーとの離別や死別は、

引き金になりやすく、

性的サディスティックな場を求めて、

その後衝動的行動を繰り返したがる傾向が高くなります。


しかし、

ひたすらに異性関係を求めながらも、

それはいつも束の間に終わりやすく、

時機に満たされない空虚感に襲われて不満を持ち、

「どうせ愛してくれなくなるでしょ」の自己懐疑に陥ります。


これが決まって相手への無理難題の押し付けと、

試し行為に繋がっていて、

相手から不信感を還されるに及んでいます。


繰り返される交錯に、

次第に一瞬だけ相手の前で健気な振る舞いをしたかと思うと、

次の瞬間は性的サディスティックな行動に出て相手を傷つけるパターンへ。

分裂した二面性がコロコロと相手を振り回していることが良くあります。


上記のような経緯(根源問題)を棚に上げてしまい、

一瞬の相手の行動(きっかけ)に自己解体の恐怖を感じて、

急激な攻撃と突発的別離をすることが特徴です。


躁的防衛の現われ。

突発的別離の動機は、

①自己の解体(傷つきやすさ)と、

②自己の妄想世界(ナルシズム)が崩壊することへの恐怖


この突発的別離の選択が繰り返されると、

底知れない不安や恐怖が襲い、

自暴自棄やリストカットシンドロームや自殺念慮を生んでしまいます。



メカニズムを知ったら、

母胎回帰への幻影、

一心一体化への強迫的な執着、

自閉的な世界観に留まろうとする想いがあることを、

正直に認めて許すことです。

幼心を手放せずにいたことを肯定することだと思います。

(ありのまま受容=等身大)

それがわざわざ複雑な心境と苦悩を作っていたことを理解して断捨離してください。

(リスタート)



性愛問題を通して境界性を改善することは可能ですよ。

お互いの距離感を取り直し、

寄りかかりではない関係を実際に作っていくように挑戦しましょう。


これは主体的に調教しようと思わないと生涯に渡り、

愛を幻想的なモノとして捉えることになります。

真の愛情はけして幻想ではなく、リアルなこの世界で味わえるものです。










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