エリート意識を持っている人の中に、
この境界性の問題を持っている人が少なくないです。
8月後半のブログで言いましたが、
境界性と強迫性のタッグ、
境界性と自己愛性のタッグ、
この二つはかなり強敵です。
男性も女性も、
モラハラやDVに移行する可能性が高くなります。
甘え損ねのメカニズムを持っていると、
人には甘えさせない厳格冷酷な人格は、
どんどん義務責任を押し付けて、
他人を責めていってしまうことが考えられます。
女性の場合はDVよりも、
高圧的態度や小言三昧に気をつけましょう。
誇大自己が堂々と表面化している自己愛性パーソナリティと違って、
強迫性パーソナリティがベースにある人は、
境界性を発症するまで周りの方は、
ほとんど気づけないことが多いんです。
なぜかと言うと、
自分自身を守ろうとするため、
普段から失敗を恐れる回避性が一緒にあります。
とても秩序的で、しかも慎重派でもあるのよね。
だから上手くすり抜けてきていることも多いのです。
強迫性パーソナリティは努力の人でもあります。
日本人気質。
あの手この手を使って、
成績優秀者であろうと試み、今日に至っています。
自分以外の人の為に努力や貢献をすることで、
各段の成長がおこることは確かにあります。
ただし、
全てがそれで成り立つということではないのだろうと思うのです。
承認や賞賛が伴わない、
合格と太鼓判を押されないと、
ついダメなんだと落胆し、
自己を犠牲をしてまで規律を守り、
果てしなく努力や貢献をやめようとはしないのは、
自分を見失ったも同然です。
どん底に至って強迫神経症を常日頃起こし、
境界性パーソナリティ障害を発症する前に、
軌道修正を試みる必要があると思います。
このような場合では、
一度依存対象物(規範)との距離を置き、
自分軸での判断で方向転換する訓練をします(*^^)v
合わないこともあると認めたり捨てることで、
自然と柔和な感性が生まれますよ。
努力家の一面に自分軸と柔和が入ってきて、
とても素敵だと思います。
合理化教育システムの中で、
見事成績優秀者になっている人は、
その習慣(強迫性)から、
どの場面でも「デキル人」のグループに所属していたいと、
願いを残してたりします。
そのためなのか、
トップを走れない状態、
自分ルールや秩序的な状態が通用しない、
成績が伸びない、
結果が出せない、
褒められない、
注目されないなどの、
成績優秀者として支配できる環境が得られないと感じたときに、
なぜかめっぽう打たれ弱いのです。
価値基準から脱落する可能性が高くなる気配を感じると、
自己愛が急激に萎縮し、
それを庇うために、
境界性パーソナリテイ障害を引き起こします。
ご本人もまた親御さんも、
境界性パーソナリテイ障害の発症には驚きを隠せません。
成績もしっかりしていて、
キチンとしていて、
ご近所からもとても評判の良い声しか聞かれないのに、
なぜうつの状態や荒れ狂う状態へとなったりするのでしょうかと、
ご相談が入ります。
社会性と精神性の違いや、
心理教育の目線でじっくりみれば、
必ず原因はあります。
おそらく過去、
気持ちを汲む前に、
成果主義に着目していた環境ではなかったでしょうか。
気持ちに真正面から向き合う経験や、
気持ちを抱える経験が少なかったのだろうと思います。
悲しみは悪いことではありません。
悲しみの感情を抱え、大事に処理することをしなかったのが、
境界性パーソナリティ障害の問題に至ったのではないでしょうか。
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