2018年10月19日金曜日

デキルタイプの中に潜む境界性

成績優秀者。

エリート意識を持っている人の中に、

この境界性の問題を持っている人が少なくないです。


8月後半のブログで言いましたが、

境界性と強迫性のタッグ、

境界性と自己愛性のタッグ、

この二つはかなり強敵です。


男性も女性も、

モラハラやDVに移行する可能性が高くなります。

甘え損ねのメカニズムを持っていると、

人には甘えさせない厳格冷酷な人格は、

どんどん義務責任を押し付けて、

他人を責めていってしまうことが考えられます。

女性の場合はDVよりも、

高圧的態度や小言三昧に気をつけましょう。



誇大自己が堂々と表面化している自己愛性パーソナリティと違って、

強迫性パーソナリティがベースにある人は、

境界性を発症するまで周りの方は、

ほとんど気づけないことが多いんです。


なぜかと言うと、

自分自身を守ろうとするため、

普段から失敗を恐れる回避性が一緒にあります。

とても秩序的で、しかも慎重派でもあるのよね。

だから上手くすり抜けてきていることも多いのです。


強迫性パーソナリティは努力の人でもあります。

日本人気質。

あの手この手を使って、

成績優秀者であろうと試み、今日に至っています。


自分以外の人の為に努力や貢献をすることで、

各段の成長がおこることは確かにあります。

ただし、

全てがそれで成り立つということではないのだろうと思うのです。


承認や賞賛が伴わない、

合格と太鼓判を押されないと、

ついダメなんだと落胆し、

自己を犠牲をしてまで規律を守り、

果てしなく努力や貢献をやめようとはしないのは、

自分を見失ったも同然です。


どん底に至って強迫神経症を常日頃起こし、

境界性パーソナリティ障害を発症する前に、

軌道修正を試みる必要があると思います。


このような場合では、

一度依存対象物(規範)との距離を置き、

自分軸での判断で方向転換する訓練をします(*^^)v

合わないこともあると認めたり捨てることで、

自然と柔和な感性が生まれますよ。

努力家の一面に自分軸と柔和が入ってきて、

とても素敵だと思います。



合理化教育システムの中で、

見事成績優秀者になっている人は、

その習慣(強迫性)から、

どの場面でも「デキル人」のグループに所属していたいと、

願いを残してたりします。


そのためなのか、

トップを走れない状態、

自分ルールや秩序的な状態が通用しない、

成績が伸びない、

結果が出せない、

褒められない、

注目されないなどの、

成績優秀者として支配できる環境が得られないと感じたときに、

なぜかめっぽう打たれ弱いのです。


価値基準から脱落する可能性が高くなる気配を感じると、

自己愛が急激に萎縮し、

それを庇うために、

境界性パーソナリテイ障害を引き起こします。


ご本人もまた親御さんも、

境界性パーソナリテイ障害の発症には驚きを隠せません。


成績もしっかりしていて、

キチンとしていて、

ご近所からもとても評判の良い声しか聞かれないのに、

なぜうつの状態や荒れ狂う状態へとなったりするのでしょうかと、

ご相談が入ります。


社会性と精神性の違いや、

心理教育の目線でじっくりみれば、

必ず原因はあります。


おそらく過去、

気持ちを汲む前に、

成果主義に着目していた環境ではなかったでしょうか。


気持ちに真正面から向き合う経験や、

気持ちを抱える経験が少なかったのだろうと思います。

悲しみは悪いことではありません。

悲しみの感情を抱え、大事に処理することをしなかったのが、

境界性パーソナリティ障害の問題に至ったのではないでしょうか。







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