自己愛性パーソナリティになる因子に、
誇大自己があります。
誇大自己は、
自分を神様やなんでも出来てしまう人に見立て、
物凄い影響力も持った人物と自分を錯覚する要素を持ちます。
①自己顕示欲
②幼児性万能感
この二つの要素から成り立っています。
人が劣等感に浸かりきってしまったとき、
人の脳は誇大自己を持ち出して、
下がりきってしまったベクトルを、
引き上げてくれた感覚を、
誰でも一度は持ったことがあるのではないでしょうか。
人間性に備わる心の仕組み。
もし誇大自己がなかったら、
私たちは自己意思を持つことを、
許されなかったかもしれません。
不意に何気なくつくる理想だって、
良く分析すればつくる時点では幻。
誇大自己のイメージを未知なる未来に持ち出して、
あんな自分になれたらいいなぁと夢を描き、
それに向かって努力をしているわけです。
幻を悪いことだと決めつけるのではなくて、
使い方を学ぶことだと思うのです。
境界性も自己愛性も、
私たちの心に備わっているモノ。
それをよく理解して、
自己の成長の為に上手に役立てることだと思います。
膨らみ過ぎた誇大自己は、
失敗がとても嫌いです。
なぜでしょうか!?
それは万能ではない自分を知ることが恐怖だからです。
あなたの心の中身に、
①自己顕示欲が沢山満たされたい
②なんでも出来ちゃう万能な自分のままでいたい
ありますか?
二つの前提が強くあると、
至る所で小さなズレに不快感が現れ、
不安&不満材料が増長され続けます。
改善すら手がかかりません。
反省からも逃避します。
それが幼心というもの。
誇大自己が妙なプライドをつくり、
それで特権意識まで創り上げてしまうのです。
訓練が始まると「良くやってしまう」と問い合わせが多かったダメ出しも、
極端な劣等感と優越感の狭間を、
右往左往しているために起きています。
(メカニズム)
「自動思考」
きっと私(僕)なら、○○ぐらいで出来ちゃうだろう(予測)
↓
「気づき」
上手くいかない、なぜだ。不愉快(現実)
↓
「顕在意識」
なんでこんなもんが出来ないんだよ(ダメ出し)
もっとできるはずでしょ自分なら。
出来ない自分なんて許せない。考えたくない。
↓
「潜在意識」
そんな自分はすぐさま居なくなってくれ(排除)
上手く結果が出せなかったことは今すぐ無かったことにして、
恐怖感覚を味合わなくて済むようにするために、
ダメ出しを手段として使っているだけなんですね。
これは本題に入り込むのが嫌な現われなんですね。
①自己顕示欲と②万能感が満たされず、
崩されることがなんだか嫌なんです。。。。
出来たら優越感だけに浸っておきたいなぁ願望なのね。
逆説的に、
自己顕示欲や幼児性万能感が強く残っている自分のほうが、
よっぽど幼くて嫌だと思えれば、
恐怖感覚をもろともせず、
えいやーーーーッと心の扉を開けちゃって、
光を当てて分析しちゃえるので、
簡単に成長するんですって(笑)
これホントです☆
誇大自己がでっかく陣取っていると、
物事を深部から編成し直すことは叶いません。
強がり。
これは残念ですが躁的防衛です。
実は、境界性パーソナリテイ障害を起こす人たちの中に、
社会的評価はあくまでも高い方々が結構いらっしゃるんです。
成績優秀のラベルを過去に沢山もらっている人たち。
一度は羨望の対象に選ばれた人や、
一定レベル以上の成績を収め、
高学歴の持ち主さんたちがいます。
どうしてそうなるのでしょうか!?
そこには誇大自己に寄りかからなければ、
危険が迫っていると思い込む、
不思議な心のからくりがあります。
合理化教育システム、
詰め込み教育。
親子が主従関係によっていつの間にか営まれ、
その環境によってどっぷり身についてしまった要因が重なって、
境界性パーソナリテイ障害のベースを持ってしまっていたのです。
明日に続きます。
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