わたしたちのなかに生まれたときからありながら、
その心理作用について、
あまりにも多くの人がよく知らないのだろうと思います。
現実の自分ではなく、
理想の自分のほうが大事だとなっていると、
一体どのような心理状態になっていると思いますか?
じつはですね、
人一倍ナルチスティックな自己愛になります。
これへのアプローチは、思春期から青年期の心理課題です。
本来は、
現実の自分に相応しい友人や親友を見つけ、
相手を通して現実の自己の確認をしていくのですね。
この時期の仲間は、
相手を視ているのではなく、
その人の内面をそのまま相手に投射しているような関係です。
こんな風な自分でありたい(自我理想)から、
それにふさわしい相手を選び、
その人に自分を好いて関係してもらうことで、
やっぱり自分は『これ』なんだ。
という手ごたえを感じていく。
なんとまぁややこしいこと。
でもわかる。
そうした付き合いがつくれないでいる場合、
自分の個性や能力が現実的には掴みにくくなります。
その場合はいったいどうするのでしょうか!?
少し前に、
そうした問題を妄想のストーリーのなかに持ち込み、
フラストレーションを消化していくとお話ししましたね。
空想は誰もが体験するもの。
男性はマッチョで強く、戦いに負けない。そしてモテモテでヒーロー。
女性はお姫様チックに崇められて、みんなのあこがれの的。
強者に寵愛されて守られる存在。窮地にはいつも救われる。
なんてのが代表ではないでしょうか?
この時期のナルチスティックな自己愛は、
よく漫画やアニメ、小説などに重ね合わされたりします。
ご本人も書いてたりしますね。
現実で自分の個性の確立を行えないと、
ナルチスティックな自己愛から転換することができず、
そのまま存続させてしまい、
本来の自分は、
それに近い存在だと思い込んでしまうのですね。
なんでも器用にこなしていく人間。
なんでもできてしまう人間。
注目を浴びるような人間。
誰にでも好かれる人間。
ヒーロー、ヒロイン的な存在
という状態が内面で強く存続していきます。
出来ないことや、
わからないことに出会ったとき、
それが困難であればあるほど、
その反動で、
内なるナルチスティックな自己愛はより一層強まる仕組みです。
これが大人になるまでずっと持ち越されてしまうのです。
他者や外部環境とのズレで、
かならず現実否認が起こってしまう要因で、
対人関係や進路や就活に大きく影響していきます。
例えば、
転職や部署替えが起こって、
カルチャーショックの五段階(4/10ブログ)さながらなことが起こると、
第三段階の部分で、
生活が困難になるほどの精神疾患が起こります。
このとき自分のイメージに執着すると、
余計なフラストレーションを引き起こすことになりますので、
手放してしまうほうが心の余裕につながります。
☆湘南茅ケ崎Salon Hanamizukiホームページ☆